調湿で快適な住まいをつくる

A.Imamura A.Imamura
森のすみか, 株式会社 森本建築事務所 株式会社 森本建築事務所 Wooden houses Wood Wood effect
Loading admin actions …

調湿と住まいの快適さは関係しています。例えば、日本の夏は高温多湿。湿度は体感温度と関係しており、同じ温度でも湿度が高いほど暑く感じられます。一方、冬は湿度が低くなり乾燥状態が続くと、のどを痛めてしまったり、インフルエンザや風邪にかかりやすくなってしまいます。今回は、そんな調湿と住まいについて紹介していきます。

調湿で快適な住まいとは

高気密高断熱でさらに調湿機能のある住まいは、室内を一定の温度に保ち、夏も冬も快適な室内空間をつくります。快適な湿度は40パーセントから60パーセントと言われており、カビやダニだけでなくインフルエンザウィルスなども予防でき、適度な調湿の住まいは家族の健康を保ちます。こちらの住まいは、ファース工法の基準に従い家内、壁体内の空気を循環させ、高気密高断熱にも配慮した住まいです。


▶「住まいの写真」ページでは様々な種類の屋根を紹介しています。◀

※ 屋根の写真ページ

調湿と住まいの呼吸を考える

調湿は住まいの健康を保ちます。気密性のみを重視した家は、いわば家が呼吸が出来ない状態です。昔から日本の家は高温多湿の気候に合わせてつくられており、木や紙、土などの自然素材を多用した通気の良い呼吸する素材で建てられてきました。壁や床が呼吸できる自然素材の優しいリビングは、自然の調湿機能によって快適な生活空間をつくります。


◆homifyには多くの建築家や住まいの専門家が登録しています。専門家のリストから希望の専門家を見つけましょう!◆

 homifyに登録している床工事業者 ※

家の立地環境と湿気

こちらの住まいは、湿気の高い森に立地する家。耐久性と容易なメンテナンスを考慮して、外壁は杉を使い、塗装は耐久性の優れたものを選ばれています。縦張りに押し縁を打ち付ける外壁工法で、メンテナンス時の部分交換も容易にできるように考慮されています。

クレジット: 植村タカシ


【住まいづくりついては、こちらの記事でも紹介しています】

 ファサードの素材選びで住まいの第一印象が変わる

湿気と住まいの作り

高温多湿の日本では、家の床下の湿気対策も大切です。土壌が低く風通しが悪く床下に湿気がたまり、住まい自体が傷んでしまうこともあります。こちらの住まいは、低い敷地のため湿気や道路からの雨水の流入を回避するため、建物を持ち上げています。

暖房器具と調湿

暖房器具の種類と湿度には大きな関係があります。薪ストーブや灯油ストーブは燃焼することによって水が水蒸気となって空気中に散っていきます。エアコンや電気ストーブは、空気中の水分の量は変わらないまま室内気温を上げるため湿度が下がります。

湿度を上げる方法1:植物を置く

湿度を上げる方法に、観葉植物を置くことが挙げられます。観葉植物を置くことで加湿することが出来ます。ただし冬の窓辺に多くの植物を置くと、結露が発生してしまうこともあります。窓の結露とサッシのカビは住まいの件にも影響するので気を付けましょう。

湿度を上げる方法2:洗濯物を干す

濡れた洗濯物を室内に干すことで、適度に加湿をすることが出来ます。空気の乾燥が気になる場合は、洗濯物を室内に干したり、または濡れたタオルを干して加湿をすると良いでしょう。ただし、湿気の篭り易い壁や窓の近くは空気が滞り易くカビの原因になるので気を付けましょう。

湿度を上げる方法3:高層階に住んでいる場合

高層マンションの上層階は、一戸建てや低層階に比べて湿度が低いといわれています。加湿器を取り入れたり、あまり乾燥が気になる様ならば調湿機能を持つ壁材などを採用しても良いでしょう。一方、新築マンションの場合、コンクリートや内装下地材などに湿気が残っている場合があります。そんな時は小まめに換気をしましょう。

湿度を下げる方法1:部屋の換気

梅雨の時期は、ジメジメしたりカビ臭いと感じたりすることが多いでしょう。部屋の湿度を下げる方法は、窓を開けての換気が効果的です。空気を効率よく循環させるために、窓は一か所ではなく二か所開けるようにしましょう。サーキュレーターや扇風機を一緒に使うとより効果的です。

湿度を下げる方法2:家具の置き場所に注意する

梅雨の時期のジメジメとした湿気対策には、家具の置き場所を変えることも効果的です。特に、壁や窓際は空気の逃げ道がなく湿気がこもり易くなります。ソファなどの大型家具は壁から離したところに配置しましょう。一緒に除湿機を取り入れるとより効果的です。

Need help with your home project?
Get in touch!

Highlights from our magazine