螺旋階段で魅せる空間づくり

Aya F. Aya F.
大人の遊び場の家, 株式会社高野設計工房 株式会社高野設計工房 Living room
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螺旋階段とは、文字通りらせん状に作られた階段のこと。非常階段のような場所に設置されているイメージが多いかもしれませんが、省スペースになることや視覚的にもおしゃれであるため、個人宅にも広く取り入れられつつあります。さまざまな利点欠点を考慮しながら螺旋階段を取り入れたお宅はやはりスタイリッシュ。インテリアとして生かす階段づくりを考えてみませんか?今回はいくつか実例を見ながらレイアウトやデザインのイメージを膨らませてみます。

螺旋階段をインテリアに生かす

螺旋階段は、その形状ゆえにどこか特別感のある空間へと演出することを可能にします。こちらは大阪の建築家・藤森大作建築設計事務所の手がけた長尾元町の家。玄関の土間そばにある螺旋階段は植物でデコレーションされており、とてもスタイリッシュに魅せてくれます。広々としたLDK空間に加えて、階段が上へとつながる空間をも感じさせます。明るく自然を感じさせる空間に螺旋という形状がマッチしますね。

インテリアとマッチさせて

階段をリビングなどのパブリックスペースに設置する場合、空間を構成する素材やインテリアとも合うように考えていきたいものです。こちらのお宅では、吹き抜け空間の中にあるリビングの一角に螺旋階段が設置されています。木を多用した空間には、どっしりとした黒い暖炉が存在感を醸し出しています。それに呼応するように階段は黒いメタルが選ばれており、インテリアにすっきりとしつつも力強いアクセントを与えています。

採光空間として

螺旋階段は、コンパクトな空間にもすっきりと収まるため、敷地の小さめの家でも重宝されます。こちらのお宅は住宅密集地に建っており、プライバシーの確保と採光とを両立させるべく、3階までつながる階段ホールを明かり取りの空間として活用しています。白木と白い階段で構成された吹き抜けは、とても開放的で心地よさそう。途中に設置された吹き抜けの中の読書スペースは、ゆったりとひとりの時間を楽しめる贅沢な空間です。

Photo: momoko japan

▶「住まいの写真」ページでは様々な種類の階段を紹介しています◀

※  階段の写真ページ

アーティスティックな空間にこそ

住まいに強いこだわりをもって家づくりをされる方の中には、唯一無二のアーティスティックな空間づくりを目指す方も少なくないのではないでしょうか。こちらは大人の遊び場の家と名づけられたお宅で、埼玉の建築家・株式会社高野設計工房が手がけました。リビング空間は天井を高くとった吹き抜けとなっており、お気に入りの家具でカスタマイズされています。その一角には白い螺旋階段。モノトーンの家具に合わせたような白い階段がスタイリッシュにマッチします。

【階段については、こちらの記事でも紹介しています】

階段の種類とそれぞれのメリット

オブジェのように愛でる

近年建築資材の発展により、今までは考えられなかったような繊細なデザインが可能になってきています。こちらのお宅の階段は、まるで紙を切って螺旋にねじったかのような驚くほど華奢で美しいデザイン。視覚的にも楽しめる形です。螺旋階段を取り入れると、アーティスティックな印象になる反面、大きなものの搬入が難しくなると言われています。こちらでは階段伝いでは難しいかもしれませんが、吹き抜けスペースが広く取られているため、吊り上げて搬入できそうですね。

木でもミニマルに

どっしりとした印象になりがちな木という素材ですが、最近では木製の踏み板でも強度のある薄いものを取り入れられることもあるようです。こちらのお宅では、スキップフロアが取り入れていますが、リビングと上の階をつなぐステップは手すりもほとんどなく、とてもすっきりとした印象の階段となっています。繊細なデザインが引き立ってコンパクトでも軽やかで広々とした空間にもしっくりと馴染みます。

Photo: Tetsu Hiraga

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