今回ご紹介するのは、ロの字型の回遊性のあるプランが特徴となった家族の住まいです。中央にはウッドデッキの中庭を設けており、自由な移動やのんびりとした過ごし方が可能となった居心地のいい住空間が見事に実現しています。住宅地の中でも家族でゆったりと落ち着いて過ごせる住宅のヒントが欲しい方には、参考となるいいアイデアが見つかるかもしれません。このプロジェクトは、大阪を拠点に活動する藤森大作建築設計事務所によって手掛けられました。一体どんな様子になっているのでしょうか。さっそく詳しく見ていきましょう。
ご夫婦と2人のお子様の4人家族が住むこの家。敷地は、ゆるやかな傾斜のある角地となっています。住まいの建物は、2方向が道路に面していますが、道路と同じレベルにはガレージが設けられており、生活スペース自体は通りよりも高い位置にあります。プライバシーや日当たり、風通り等を考慮して、正面ファサードは開口部をあまり目立たないようにしており、中庭に向かって開いたプランの作りとなっています。白を基調としたモダンな外観で、シャープな屋根のラインが特に印象的です。
こちらは玄関から内部を見た様子です。中央にはウッドデッキの中庭があり、この中庭をロの字型に囲むように住まいは計画されています。各部屋も中庭に向かって開口を設けているので、住まいの反対側までをのぞむことが出来ます。中庭を中心に回遊できる作りは一体感があり、また常に家族の居場所が確認できるので、精神的にもつながりか感じられて安心ですね。
こちらはLDKのリビングとウッドデッキの中庭の様子です。開口部をオープンとすると、このようにデッキとリビングが一体化し開放的な雰囲気となります。また中庭側だけでなく、通り側にも大きな開口を設けているため、窓を開放すると心地いい風が住まい全体を通り抜けて行きます。道路側はウッドフェンスの囲いを設置しているので、プライバシーもきちんと考慮され、安心してのんびりと過ごすことが出来そうですね。
リビングから中庭を介して奥の和室までをのぞんだ様子です。全ての部屋のフロアレベルが揃っているために、中庭でちょっとした屋外気分を楽しんだり、他の部屋へ行くための通り道に利用したりと、外と中を気軽に行ったり来たり出来る自由な雰囲気が生まれています。また、中庭を囲むロの字型プランの建物は、廊下や部屋をぐるぐると移動でき、お子様にとってはアクティブでいられる楽しい住まいとなっているかもしません。
こちらは中庭を介してリビングの反対側に位置する和室。縁なしのシンプルな畳が敷かれたモダンな作りで、質感の美しいヨシベニヤの使われた天井がアクセントとなっています。デッキテラスとつながっているので明るく広がりが感じられ、リラックス感が抜群。客間としてはもちろん、畳の上にゴロリと横になって、ちょっとしたお昼寝スペースにも利用出来そうです。
こちらは子供部屋の様子です。廊下をはさんだ向こう側には屋上テラスが設けられています。将来的にそれぞれの個室を作りたい時は、建具によって仕切ることが出来るというフレキシブルな作りが特徴です。家作りの際は、このようにお子様の成長や家族のライフスタイルの変化に合わせて、住まいが対応できるようになっているととても便利なので、建築家とよく話し合って、生活スタイルに合った住まい作りを心掛けたいですね。
【中庭については、こちらの記事でも紹介しています】
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