コントラストを利用した素敵な住まいを見てみましょう!対照的な素材を活かした外観、リノベーションやコンバージョンでつくる建物の新と旧を活かした魅力など、アイデア次第でユニーク且つ個性的な住まいをつくります。今回は、コントラストが生む住まいの魅力をご紹介していきます。
コントラストが作る新と旧の対照的な魅力は、リノベーションで大きく引き出せます。こちらは、蔵の基礎・柱・梁を補強しつつ、できる限りそのまま利用することで、慣れ親しんだ蔵を残しながら快適かつ 安心な空間を実現したリノベーションです。大きな開口部を設けることで、蔵独特の採光と通風のデメリットを改善。100 年間の家族の思いが詰まった蔵は、形はそのままに、現代的なライフスタイルに馴染む姿に生まれ変わりました。
コンバージョンでつくる対照的な住空間は、個性ある空間を生み出す一つのテクニックです。コンバージョンとは、建物のリノベーションだけではなく新たな使い方や機能を与えることで空間の可能性を広げる空間づくりです。こちらは、波板ボードが倉庫の名残を残す鉄骨造の駆体内に作られたボックス型のオフィスとアトリエスペース。室内は倉庫外観とは異なり、アトリエやオフィスの室内は、木材の柔らかい印象が広がる落ち着いた空間に仕上がっています。コンバージョンで作るコントラストは、既存空間をユニークに活かします。
こちらではあわせて「コンバージョンで住まいをより自由なかたちに!その意味と知っておきたい5つのこと」を紹介しています。
マンションは、均一で住空間の個性にかけると思われがちです。こちらは、そんなイメージを覆す共同住宅リノベーション。壁式構造のため間取り変更が不可能という物件ですが、古い躯体を現しながらユニークな木目と素材感のあるラーチ合板で閉塞感のないフレキシブルな空間を生み出します。素材のコントラストと新と旧が生む個性ある共同住宅のリノベーションです。
クレジット: PHOTO:西川公朗 (Masao Nishikawa) Architects: 苅部寛子建築設計事務所+成瀬・猪熊建築設計事務所
ダークブルーのガルバリウム鋼板の外壁と対照的なホワイトカラーの玄関先が印象的なこちらのエントランス。柔らかい玄関先の照明で、夜間はよりエントランスのコントラスが強まり印象的です。エントランス兼ガレージには、二階の住居空間へ続く大きなガラス引き戸が配置されています。ダークブルーとホワイトのコントラスが照明で強まる夜間は、特に人目に付きやすいので空き巣などの防犯対策としても有効です。
こちらは、都市部中心地に位置するコートハウス。プライバシーが確保された静かな室内は、木材がふんだんに使われ落ち着いた雰囲気に。また、どの部屋からも眺められる中庭の緑は、都市部にいながらもさながら静かな緑のオアシスにいるような雰囲気を演出しています。このように家の立地環境とは対照的な住宅空間をデザインすることで、外部環境に影響されず自分らしいライフスタイルを家と共に維持することができます。